基礎Ⅰレベル(TOEIC L&R TEST ~600 / 英検2級)
文法には自信があっても、長文読解は苦手という人は多いのではないでしょうか。
単語がわからない、用法がわからない、何となくはわかるけど正確な意味が取れない・・・。
そういう人におすすめするのは、短い文章を丁寧に読むことです。
時間がかかってもいいので、わからない単語や文法を念入りに調べて、納得がいく和訳を作ってみましょう。
このやり方は、作文のときにも力を発揮します。
例題1 Practicing ZEN 「禅」の修行
and the list goes on = etc. (et cetera)
解説
特に難しい語彙はないのですが、文章の構成について、ひとつずつ紐解いてみましょう。
Practicing “ZEN” in Japan during 2000-2001 with my mentor が主語です。この文の補語は the really great thing for my family です。
その語、どういった点について「本当に大切なこと」だったのか、各々の補足説明が入ります。
with regard to は、~の点について、~に関して です。
- re-cultivating our mind 心の再修養
- enhancing comprehension for genuine Buddhism 仏教に関する理解が深まる
- recuperating from my daughter’s serious illness before 娘の大病からの回復
- and the list goes on その他にも実に様々な点について
最後に、締めくくりとして、禅の修行について御礼を述べています。
読み取りのポイント
わからない単語があれば、それをノートに書き出します。それを辞書で調べてください。
今回は、
- a mentor 心の師匠
- with regard to (既出)
- re-cultivate 心の修養をもう一度行うこと
- enhance 高める
- comprehension 理解する力
- recuperate 健康を回復する
- and the list goes on (既出)
あたりの語句が難しかったのではないでしょうか。
文の構成は、主語は長いものの、典型的な SVC型 です。with regard to を用いて、詳細を説明するのは定番の文章です。 会話でも作文でも使えます。
少し長い文章になっても、例題のように、各々の要因を区切って、ひとつずつ説明すれば、利き手にはわかりやすいと思います。
英検2級や準1級の英作文や二次試験でも、そのような説明にすると分かりやすいと思います。
文法としては、最初の practicing O は動名詞です。その後の各前置詞句で最初の動名詞を修飾しています。also(~もまた)という副詞は、be動詞の後に置きます。
副詞の really には話し手の気持ちがこもっており、great thing for ~ を修飾しています。
例題2 It depends. 場合によります。
職場での同僚二人の終業時の会話です。
M2: Thanks, but my wife’s coming.
M1: Are you sure (that you’re all right) until she gets here?
M2: It depends on taking time or feeling worse. And I’ll take you up on your kindness.
M2: ありがとう。でも妻が迎えにくるので。
M1: それまで本当に大丈夫?
M2: 場合によるけど、もし時間がかかったり、これ以上気分が悪くなったりするときは、お言葉に甘えます。
解説
いつもとちがって、しんどそうな顔をしている同僚に、クルマで自宅まで送るよと声をかけています。
それに対して、迎えに来てもらう手はずを説明しましたが、本当に顔色が悪いので、心配してもう一度大丈夫かどうか尋ねました。
そうすると、翻意して、場合によっては、送って行ってもらおうと考えたようです。
そのようなときに It depends. や It depends on ~ を使います。対訳としては、「時と場合によっては」となります。
周辺に It depends. と口癖のように言う方がいらっしゃいます(笑)
読み取りのポイント
難しい単語や熟語はありませんが、以下の語をご存じない方は、この機会に覚えてみてください。
- look pale 顔色がわるい (=しんどそう)
- give O a ride クルマで送っていく
- get here ここに到着する
- take O up on ~ (提案や厚意に甘える場合など)人の申し出に応じる
日記を書くときに使ったり、簡単な会話の中で使ったりすると、段々と用法のコツがわかってくると思います。
随分昔ですが、英会話学校に通っていた時、ネイティブの先生が、いつもよく使う語彙をプリントにして配ってくださり、その中からひとつ、作文や会話の中で積極的に使ってみようという取り組みをされていました。
米国に留学した時、そのときの経験(練習)が大いに役立ちました。