基礎Ⅰレベル(TOEIC L&R TEST ~600 / 英検2級)
Last Updated on 2020年3月15日 by Usayama
不定代名詞は、不特定の人やモノなどを表すための代名詞です。
今日は、その中の all(全て)と none(全て無い)の二つについて書きます。
不定代名詞 all 全て
会話でも作文でも馴染みの深い(?) all ですが、三人(三つ)以上について、それら全体を指し示す複数扱いの不定代名詞と覚えましょう。
ただし、数えられない名詞(不可算名詞)について言う場合は、当然、単数扱いです。
(1) All the directors unanimously have to go along with the main bank’s rebuilding plan.
全取締役が主力行の再建計画を無条件で受け入れざるを得ない状況です。
(取締役会での全員一致での賛成決議が必要)
(1) all … の後に複数名詞である取締役会の取締役の方々が続いていますので、不定代名詞 all は複数扱いで、主動詞 have で受けています。
have to ~ざるを得ない、go along with (実になる提案など)を受諾する、unanimously 意義無く /ju:nǽnəməsli/ (発音に注意です)。
(2) All of information brought by news resources shows that the incident got worse.
ニュース配信の情報の全てが、事件の深刻化を示している。
(2) 二つ目の例文は、all of … の後に不可算名詞 information が続いていますので、all は単数扱いです。この例が、間違いやすいパターンです。
information は数えられません。また、この場合、the information と限定しません。
bring もたらすの過去分詞 brought (受け身)により、後ろから修飾された「情報」の全てと言っているので、主動詞 show には三単現の s がついています。
incident 事件、accident 事故、get worse 事態が悪化する・深刻になる、です。
不定代名詞 none 全て無い
all とペアで覚えてほしいのは none です。
三人(三つ)以上について、誰も(どれも)無いという意味で用います。
こちらも不可算名詞の場合は、単数扱いです。none of の後に続くのが可算名詞の場合は、単数、複数の両方の場合がありますので、意味をしっかり把握しましょう。
(1) My father gives none of his apprentices a pat on the back.
私の父は、どの教え子(弟子)に対しても称賛しない。(甘い言葉はかけない)
(1) きっと厳しいお父さん(料理長や職人頭か何か)なのでしょう。
誰に対しても~は無いというのですから、多くのお弟子さんがおられて、しかも皆に平等に厳しく接しておられることが伝わります。
apprentice 弟子、give someone a pat on the back 称賛する(優しく言葉をかける)=そっと肩を叩いて「やったね」と言ってやるようなしぐさ、です。
(2-1) None of the flattery you have ever heard of contributes to your career at all.
(2-2) None of the sweet talks you have ever heard of contribute to your career at all.
あなたの聞いてきたどのような賛辞(御世辞)もあなたのキャリア形成に全く寄与しない。
(甘言に乗ってはダメだ)
(2-1) (2-2) none of の後ろの「甘言(御世辞)」 flattery [uc] / sweet talks (c) によって、主動詞 「 contribute 寄与する」 が単数形・複数形の変化をしているのが分かります。
このように不定代名詞として受ける元の名詞の単複について、しっかりと把握した上で英文を構成する必要があります。
(c) countable noun 可算名詞
[uc] uncountable noun 不可算名詞
※2020年3月15日に記事を見やすくしました。