LaTexで数式を書いてみよう(定積分の問題)

Mathjax-LaTeX

LaTeXを用いてWordPress上でやや複雑な書式の解答プロセスを書いてみました。

メモ欄以外のコードを記事の最後の方に載せています。また、解くときに参考になるような情報やいくつかの注意点をメモ欄に書いておきました。

プラグインは MathJax-LaTeX を用いています。

スポンサーリンク

定積分の問題と解答例

問題】

次の定積分を求めなさい。
\[ \int_{0}^{1} \left(x^2+\frac{x}{\sqrt{1+x^2}}\right)\left(1+\frac{x}{(1+x^2)\sqrt{1+x^2}}\right) dx \]

【解答例】

様々な解き方があると思うのですが、計算しやすいように項を分けて、置換積分を行いました。
\begin{align} & \int_{0}^{1} \left(x^2+\frac{x}{\sqrt{1+x^2}}\right)\left(1+\frac{x}{(1+x^2)\sqrt{1+x^2}}\right) dx \\[5pt] = & \int_{0}^{1} \left( x^2 + \frac{2x^3+x}{(1+x^2)\sqrt{1+x^2}} + \frac{x^2}{(1+x^2)^2} \right) dx \end{align}
上記のように展開後、第1項~第3項を各々計算します。

第1項

\begin{align} \int_{0}^{1} x^2 dx & = \left[ \frac{1}{3}x^3 \right]^1_0 \\[5pt] & = \frac{1}{3} \end{align}

第2項

\( t=\sqrt{1+x^2}\) と置くと、合成関数の微分法 (*1) を用いて、 \[ \frac{dt}{dx} = \frac{x}{\sqrt{1+x^2}} \] となります。
\[ (*1) \hspace{1em} \left( \sqrt{f(x)} \right)’ = \frac{f'(x)}{2 \sqrt{f(x)}} \]
第2項を \(t\) で表して計算すると、 \begin{align} & \int_{0}^{1} \frac{2x^3+x}{(1+x^2)\sqrt{1+x^2}} dx \\[5pt] = & \int_{0}^{1} \frac{2x^2+1}{1+x^2} \cdot \frac{x}{\sqrt{1+x^2}} dx \hspace{1em} (**) \\[5pt] = & \int_{1}^{\sqrt{2}} \frac{2t^2-1}{t^2} dt \hspace{1em} (*2) (*3) (*4)\\[5pt] = & \left[ 2t+\frac{1}{t} \right]^\sqrt{2}_1 \\[5pt] = & 2 \sqrt{2} + \frac{1}{\sqrt{2}} – (2+1) \\[5pt] = & \frac{5\sqrt{2}}{2} -3 \end{align} となります。
\[ (*2) \hspace{1em} t=\sqrt{1+x^2} \hspace{1em} \to \hspace{1em} x^2 = t^2-1 \]
\[ (*3) \hspace{1em} \frac{dt}{dx} = \frac{x}{\sqrt{1+x^2}} \hspace{1em} \to \hspace{1em} dx=\frac{\sqrt{1+x^2}}{x}dt \]
(*4) 積分範囲 0~1 が変数変換により 1~\(\sqrt{2}\) となります。

第3項

\( x = \tan \theta \) と置くと、 \[ \frac{dx}{d \theta} = \frac{1}{\cos^2 \theta} = 1+x^2 \] となります。 第3項を \( \theta \) で表して計算すると、 \begin{align} & \int_{0}^{1} \frac{x^2}{(1+x^2)^2} dx \\[5pt] = & \int_{0}^{1} \frac{x^2}{1+x^2} \cdot \frac{1}{1+x^2} dx \hspace{1em} (**) \\[5pt] = & \int_{0}^{\frac{\pi}{4}} \frac{\tan^2 \theta}{1+\tan^2 \theta} d \theta \hspace{1em} (*5) (*6) \\[5pt] = & \int_{0}^{\frac{\pi}{4}} \sin^2 \theta \ d \theta \hspace{1em} (*7) \\[5pt] = & \int_{0}^{\frac{\pi}{4}} \frac{1-\cos 2 \theta}{2} d \theta \\[5pt] = & \frac{1}{2} \int_{0}^{\frac{\pi}{4}} \left( 1-\cos 2 \theta \right) d \theta \\[5pt] = & \frac{1}{2} \left[ \theta + \frac{\sin 2 \theta}{2} \right]^{\frac{\pi}{4}}_0 \\[5pt] = & \frac{\pi}{8} – \frac{1}{4} \end{align} と計算できます。
\[ (*5) \hspace{1em} \frac{dx}{d \theta} = \frac{1}{\cos^2 \theta} = 1+x^2 \hspace{1em} \to \hspace{1em} dx = (1+x^2) \ d \theta \]
(*6) 積分範囲 0~1 が変数変換により 0~\(\frac{\pi}{4}\) となります。( \(\tan \frac{\pi}{4} = 1 \) )
(*7) \( \tan^2 \theta = \sin^2 \theta / \cos^2 \theta, \ \sin^2 \theta + \cos^2 \theta = 1 \) より \[ \frac{\tan^2 \theta}{1+\tan^2 \theta} = \frac{\sin^2 \theta}{\cos^2 \theta + \sin^2 \theta} = \sin^2 \theta \]

各項を加算する

個別に計算した第1項~第3項を足し合わせて、 \begin{align} & \int_{0}^{1} \left(x^2+\frac{x}{\sqrt{1+x^2}}\right)\left(1+\frac{x}{(1+x^2)\sqrt{1+x^2}}\right) dx \\[5pt] = & \frac{1}{3} + \left( \frac{5 \sqrt{2}}{2} – 3 \right) + \left( \frac{\pi}{8} – \frac{1}{4} \right) \\[5pt] = & \frac{5 \sqrt{2}}{2} – \frac{35}{12} + \frac{\pi}{8} \end{align} と計算できました。(終)
第2項と第3項の(**)の部分において、センスの良い分け方ができるかどうかで、その後の計算が楽になるかどうか(また、ケアレスミスを防げるかどうか)が決まると思います。分け方によっては、部分積分で計算できると思います。計算方法(方法論)が分かっている人でしたら10分くらいで解答できると思います。
 

今回の計算のソースコード

式が入り組んでいますが、少しでも分かりやすいコード(入れ子構造)になっていれば幸いです。式と式の間に少しスペースを取っています。式の中にスペースのあるものもあります。

スマホでも数式が見やすいようにレイアウトしました。小さい画面の場合、数式の文字があまり小さくならないように、ある程度長い式は横にスクロールします。

肝心の計算を間違えていなければいいのですが。

\begin{align}
& \int_{0}^{1} \left(x^2+\frac{x}{\sqrt{1+x^2}}\right)\left(1+\frac{x}{(1+x^2)\sqrt{1+x^2}}\right) dx \[5pt]
= & \int_{0}^{1} \left( x^2 + \frac{2x^3+x}{(1+x^2)\sqrt{1+x^2}} + \frac{x^2}{(1+x^2)^2} \right) dx
\end{align}

上記のように展開後、第1項~第3項を各々計算します。

(第1項)
\begin{align}
\int_{0}^{1} x^2 dx & = \left[ \frac{1}{3}x^3 \right]^1_0 \[5pt]
& = \frac{1}{3}
\end{align}

(第2項)
\( t=\sqrt{1+x^2}\) と置くと、合成関数の微分法 (*1) を用いて、
\[ \frac{dt}{dx} = \frac{x}{\sqrt{1+x^2}} \]
となります。

第2項を \(t\) で表して計算すると、
\begin{align}
& \int_{0}^{1} \frac{2x^3+x}{(1+x^2)\sqrt{1+x^2}} dx \[5pt]
= & \int_{0}^{1} \frac{2x^2+1}{1+x^2} \cdot \frac{x}{\sqrt{1+x^2}} dx \hspace{1em} (**) \[5pt]
= & \int_{1}^{\sqrt{2}} \frac{2t^2-1}{t^2} dt \hspace{1em} (*2) (*3) (*4)\[5pt]
= & \left[ 2t+\frac{1}{t} \right]^\sqrt{2}_1 \[5pt]
= & 2 \sqrt{2} + \frac{1}{\sqrt{2}} - (2+1) \[5pt]
= & \frac{5\sqrt{2}}{2} -3
\end{align}
となります。

(第3項)
\( x = \tan \theta \) と置くと、
\[ \frac{dx}{d \theta} = \frac{1}{\cos^2 \theta} = 1+x^2 \]
となります。

第3項を \( \theta \) で表して計算すると、
\begin{align}
& \int_{0}^{1} \frac{x^2}{(1+x^2)^2} dx \[5pt]
= & \int_{0}^{1} \frac{x^2}{1+x^2} \cdot \frac{1}{1+x^2} dx \hspace{1em} (**) \[5pt]
= & \int_{0}^{\frac{\pi}{4}} \frac{\tan^2 \theta}{1+\tan^2 \theta} d \theta \hspace{1em} (*5) (*6) \[5pt]
= & \int_{0}^{\frac{\pi}{4}} \sin^2 \theta \ d \theta \hspace{1em} (*7) \[5pt]
= & \int_{0}^{\frac{\pi}{4}} \frac{1-\cos 2 \theta}{2} d \theta \[5pt]
= & \frac{1}{2} \int_{0}^{\frac{\pi}{4}} \left( 1-\cos 2 \theta \right) d \theta \[5pt]
= & \frac{1}{2} \left[ \theta + \frac{\sin 2 \theta}{2} \right]^{\frac{\pi}{4}}_0 \[5pt]
= & \frac{\pi}{8} - \frac{1}{4}
\end{align}
と計算できます。

(合算)
個別に計算した第1項~第3項を足し合わせて、
\begin{align}
& \int_{0}^{1} \left(x^2+\frac{x}{\sqrt{1+x^2}}\right)\left(1+\frac{x}{(1+x^2)\sqrt{1+x^2}}\right) dx \[5pt]
= & \frac{1}{3} + \left( \frac{5 \sqrt{2}}{2} - 3 \right) + \left( \frac{\pi}{8} - \frac{1}{4} \right)  \[5pt]
= & \frac{5 \sqrt{2}}{2} - \frac{35}{12} + \frac{\pi}{8}
\end{align}
と計算できました。(終)

LaTeXコード(TeXソースコード)は昔ながらのTeraPadで書いています。WordPressの投稿ページに転記する際に、適宜、複数のHTMLブロックとメモに分けて記述しています。

WordPress で LaTeX を使う際に導入するプラグイン Mathjax-LaTeX については、こちらの記事で紹介しています。

タイトルとURLをコピーしました