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慣用表現

英作文のために覚えておきたい慣用表現や構文(7)

基礎Ⅱレベル(TOEIC L&R TEST 600~730)

今日は、やや難しい表現(構文)のうち、学校などで実用的なものについて書いてみました。ひとつの概念でも、様々な表現方法(言い回し)があり、それぞれに成り立ちがあります。

表現の幅を広げることで、文章を読んだり書いたりすることが楽しくなると思います。そのうち、長文でも、意味がつかめるようになって、こちらも苦になりません。

何度も紙に書いてみてくださいね。

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better late than never 遅くても実行しないよりは良い

It’s better late than never study English.
英語の勉強がノロノロでも、やらないよりはずっとましだよ。

上の例文は It’s strongly better for us to study English late than not to do so. と書き換えができて、「英語の勉強の速度が遅くても、我々にとって、勉強しないよりは(絶対に)良い」という意味になります。

英語の勉強をしなければ、まずいという状況も伺えます。never が意味を一層強めています。

Better late than never.
遅れてもしないよりはまし。(または、遅れても来ないよりはまし。)

上記に似ていますが、こちらは諺(ことわざ)です。このまま、覚えてしまいましょう。ピシャリと言う時の決まり文句。

by the skin of one’s teeth 辛うじて、簡単ではなかったがやっとのことで

Thanks to your help, I passed the exam by the skin of my teeth.
おかげさまで、何とか合格できました。

We escaped a colossal tornado by the skin of our teeth.
大竜巻から間一髪で逃れました。

by the skin of one’s teeth (= barely, narrowly, only, just) は、主に米国で使われる表現で、辛うじて(かろうじて)、ぎりぎりで、やっとなど、きわどい時に使います。

by a hairbreadth 間一髪(かんいっぱつ)の意味でも使えます。また、災害から逃れられた場合などによく使います。

構成語から推論すると、「歯の皮など無い→それほど余裕がない→辛うじて」というふうに解釈しています。慣用表現であっても原意を推論できる部類で、覚えやすいですね。

16世紀に英訳された旧約聖書(Geneva Bible)のヨブ記10章20節にある「わずかに歯の皮により」という表現が最初と言われています。

once in a blue moon 滅多にない(めったにない)、ごくまれに

My mother drives once in a blue moon.
母は滅多に運転しない。

A: Why don’t you take a rest of your eyes off the display once every two hours?
B: Once in a blue moon I could.
A: 二時間に一回は画面を見ずに目を休めたらどう?
B: 絶対無理(忙しくて)

once in a blue moon は口語で、主に会話内で使われます。

青い月くらい滅多にない(very rarely)という意味から、否定的な意味で使われます。

曲名にもなっていますね。 他の類似の表現を使わずに、この表現を使う人は、ある意味、上級者か英語マニアの方かもしれません。(ネイティブは別として)たまには驚かしてやりましょう。

blue moon については、大気中の塵(ちり)によって、地表から見ると月が少し違った色に見えるとか、月の満ち欠けの周期が約29.5日のため、数年に一度、年13回、満月を見ることができるとか、そのようなことから名付けられたようですが、いずれにしてもそんなことは滅多に起こりません。それで「滅多にない」となったと覚えては如何でしょうか。

a rain check 延期、見合わせ

I’m afraid I have to take a rain check.
残念ですが、この度はお断りいたします。

May I have a rain check?
また今度ということでいかがですか。

例文は丁寧にお断りするときの表現です。

予定していたけれども、やむを得ず、断らなければならなくなった時などに使います。

a rain check (野球の試合などが雨天順延の際にもらえる次回の入場券)から、延期(やんわり断る)の意味になりました。

make sure 確認する、必ず行う

Please make sure again that your seatbelt is securely fasten.
シートベルトをしっかりお締めかどうか今一度お確かめください。

I’ll make sure of it immediately.
すぐに確認します。

最初の例文は機内アナウンスなどでよく出てくるフレーズですね。make sure は日常会話でよく出てくるフレーズです。その際の that はよく省略されます。

Make sure you get home safe. 必ず無事に戻ってね。

職場などで、上司にいろいろと聞かれた場合は、即座に答えず、二つ目の例文のように一旦留保して、資料などを準備してから報告を行うスタイルが多いです。

しかし、あまり連発すると頼りないイメージも付きかねません。場合分けが大切ですね。

be to 動詞の原形 ~を予定している、することになっている

The conference is to be held in Kobe in April 8.
その会議は神戸で4月8日に開催される予定です。

I am to meet her parents for the first time tomorrow afternoon.
明日の午後、彼女の両親と初顔合わせです。

最初の例文は、神戸で「来る」4月に開催されるという意味があります。

次の例文は「来るべき」明日の午後に、「いよいよ」彼女の両親と初めて会うことになっているという意味です。

(本人の気持ちとは関係なく)確実にやってくる未来について記述するときに便利です。既に決まっていることに使いますから be going to do に近いと思ってください。

be to do の構文では、他に、可能かどうか、自分の運命、自分の意思や義務を表すこともできます。会社や学校のメールなどの連絡で普通に使うことができます。

Tips

文法の勉強が一通り終わった方が、熟語や慣用表現、大切な構文などを覚える際は、ひたすら書いて覚える方法をおすすめします。幼児期以外は、書かないと学んだ知識が脳の長期記憶野になかなか配置されないようです。語学は「アウトプットが大切」と言われる理由ですね。

裏紙でも古いノートでもいいです。例文を何度か書いているうちに、例文ごと覚えてしまいましょう。

そのうちに、日常的に書いたり話したりできるようになり、自然と応用が利くようになります。

また、後々の dictation や shadowing にも効果があります。まずは、簡単な例文を何度か書いてみて、簡単な英作文に使ってみてくださいね。

(2020年2月27日に加筆しました)

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