基礎Ⅰレベル(TOEIC L&R TEST ~600 / 英検2級)
動詞が、前置詞や副詞、名詞と結びついて、ひとつの動詞に相当する意味を表すとき、これを群動詞と呼びます。句動詞とも呼ばれます。
こちらもご覧になってください。 試験に出る群動詞の一覧と例文
主な群動詞の結びつきのパターンをご紹介します。
動詞 + 前置詞
例えば、自動詞の agree と前置詞の with がひとつになって、agree with (~に同意する)という意味になります。他動詞と同じような働きがあります。
動詞 + 副詞
例えば、他動詞の pick と副詞の up がひとつになって、pick up (迎えに行く)という意味になります。通常は、pick O up と書きます。Oは目的語のことです。
動詞 + 副詞 + 前置詞
例えば、catch (この場合は自動詞です)と副詞の up が結びつき、catch up となり、そこにさらに前置詞の with がくっついて、catch up with (~に追いつく)となります。
動詞 + 名詞 + 前置詞
例えば、他動詞の make が目的語(名詞)の fun をとって、「楽しむ」「嘲笑の対象となる」となります。それに、前置詞の of がくっついて、make fun of で「~をからかう」「~を肴に話をする」という意味になります。
群動詞はたくさんあります。単語帳で覚えてもいいのですが、例文を書きながら使い方を丁寧に覚えましょう。それが早道です。
以下にそれぞれの例文をご紹介します。書いて、書いて、全部覚えてしまいましょう!
群動詞(動詞+前置詞)
I agree with your opinion. <同意する>
私はあなたの意見に賛成です。
She gave up her trip to Europe. <あきらめる>
彼女はヨーロッパへの旅行をあきらめました。
Will you look after may bag for a while? <世話をする>
少しの間私のカバンを見ていてくれませんか?
What are you looking for? <探す>
あなたは何を探しているのですか?
Tom really wants to participate in the marathon. <参加する>
トムはそのマラソン大会に本当に参加したいと思っています。
I asked for a lodging. <頼む>
私は一晩泊めてくださいと頼みました。
My grandmother has suffered from disease for a long time. <苦しむ>
祖母は、長年、病(やまい)に伏しています。
The ryokan consists of 20 rooms. <構成する>
その旅館は20室から成る。
※ consist of は、進行形や受動態では使えません。
群動詞(動詞+副詞)
My friends picked me up at the station. <送迎する>
友達が私を駅まで迎えに来てくれた。
The snowstorm will go on until the coming weekend. <続く>
吹雪は週末まで続くだろう。(この場合の on は副詞)
My little brother turned up from the rose garden. <ひょっこり現れる>
弟がバラ園からひょっこり現れた。
Do you figure out the viewpoint perfectly? <理解する>
立場をしっかり理解しましたか。
Let’s carry out the work immediately. <成し遂げる>
すぐに仕事をやってしまいましょう。
Dan, look up TV programs for me. <調べる>
ダン、テレビ番組を調べてくれない。
We’re sorry we put off the program due to bad weather. <延期する>
悪天候のためプログラムを延期いたします。
群動詞(動詞+副詞+前置詞)
I will soon catch up with you. <追いつく>
私はすぐにあなたに追いつきます。
We are looking forward to seeing you again. <楽しみにする>
またあなたに会えるのを楽しみにしています。
I can’t put up with the heat in this summer. <辛抱する>
今年の暑さには耐えられない。
We should do away with the old customs. <廃止する>
古いしきたりは廃止すべきだ。
⇒ The old customs should be done away with.
(受動態の方が自然ですね)
They ran out of energy on the way to the goal. <使い果たす>
彼らは、ゴールする途中でエネルギーを使い果たした。
群動詞(動詞+名詞+前置詞)
Don’t make fun of me. <からかう>
からかわないで。
I took advantage of the chance. <上手に利用する>
そのチャンスをうまく利用した。
Please take care of yourself. <大事にする>
お身体を大切にして下さい。
こちらもご覧になってください。 試験に出る群動詞の一覧と例文
練習問題 account for, ask for, belong to, break down, bring up, …
日常、口語では、難しい動詞を使わず、やさしい単語で構成された群動詞をよく使います。
英作文の練習問題を作りましたので、よろしければチャレンジしてみてください。(10分)
- account for (言い訳をする)
トムは、登校が遅れたことについて言い訳をした。 - ask for (要求する)
会社は、その取締役に辞任を要求した。 - ask for trouble (軽率なことをする、災難を招く)(口語で)
大雨の中、山登りなど、災難を招くようなものだ。 - belong to (所属する)
彼女は、由緒あるテニスクラブに入っている。 - break down (故障する)
修理工場に行く途中で、私の車は故障してしまった。(いまも故障中) - bring up (育てる、しつける)
彼らは礼儀正しく育てられた。 - call at (訪問する)
次の日曜日、先生のお宅を訪問する予定だ。 - call for (必要とする)
このプロジェクトには、特別な電気工学のスキルが必要だ。 - carry out (成し遂げる)
君は、最初の考えで行くべきだ。(初志貫徹すべき)
練習問題の解答例です。(英検2級、TOEIC L&R TEST 600点程度です)
- account for (言い訳をする)
Tom accounted for being late for school. - ask for (要求する)
The company asked for resignation to the director. - ask for trouble (軽率なことをする、災難を招く)(口語で)
It is asking for trouble to go climbing the mountain in heavy rain. - belong to (所属する)
She belongs to the historic tennis club. - break down (故障する)
My car has broken down on the way to a repair shop. - bring up (育てる、しつける)
They were brought up to behave politely. - call at (訪問する)
We are going to call at our teacher’s house next Sunday. - call for (必要とする)
This project calls for special skills in electrical engineering. - carry out (成し遂げる)
You should carry out your first plan.
同じ動詞でも、その後に続く前置詞によって意味が様々に変化しますね。実用性の高いものが他にもありますので、時間が許せば、辞書や電子辞書などで調べて、パソコンや紙のノートにメモすると、覚えるのに(忘れないために)効果的です。(私はそうしています)